英字新聞を読むことで得られるもの。

前記事で、英字新聞のことについて書きました。

このブログでも書いたことはありますが、

以前、Japan Times ST と、 Asahi Weeklyを それぞれ一時期購読していたことがあります。

でも「購読していたことが」というくらいなので、

結果的にどちらも数か月購読してやめてしまいました。

直接的な理由は、TOEIC対策の勉強に力をいれるようになったことなど

時間的なことでしたが、

今思うと、続かなかった一番の理由は「目的がなかった」ことだったと思います。

なんのためにこれを読んでいるのか?がわからない。

世間で言われるような語彙力がつく、読解力が付く・・・という

漠然とした効果を期待していただけ。

なんとなく・・・でも、読み続けていたらそのうちきっと?みたいな。

当時と今では、「目的がある」というところでまるで違うな、と感じます。

今は、英検1級のためにはまず語彙力!話はそれからだ!・・・という気持ちでいるので

語彙力強化のために、意地になって読み始めましたから(笑)

でも読み始めてすぐに気が付いたのが、

同時進行で進めているキクタン1級の暗記で出てくる語彙に頻繁に出会うこと。

8月下旬から英検1級の単語暗記を始めて、最初にヒシヒシ感じたのは

この膨大な単語量を単語帳だけで覚えようと思うのは難しいということでした。

それは、機械的に覚える単語の量が増えれば増えるほど、頭の中に単語の山ができあがって

古い単語が記憶の山に埋もれたり、似たような意味の単語も増えてきたりで

単語と意味の紐づけが絡み合ってあいまいになってくるから。

講師の好意でこの英字新聞を読ませてもらえることになって

気づかされたのは、

「英字新聞は暗記で覚えた単語に何度も出会える場所」ということだったのです。

そして、単語の暗記には、こうやって「出会う場所を増やすこと」がすごく重要なんだとも。

まだほんの3週間ですが

この難しい英字新聞を読み、覚えたばかりの1級語彙に出会えるのはもちろん、

また「あ~これ前に覚えた単語だけど、なんだったっけ?」と

過去に覚えた記憶だけ残ってて意味を忘れてる単語がゴロゴロでてきたり・・・

ということが読むたびに起こるのです。

以前、Japan TimesST を読んでいたときには、

世界の政治・経済といった、堅い記事は読み飛ばしていました。

当時は

「自分が読めそうな記事、興味を持てそうな記事だけ読めばいいや。

多読ってそれでいいんでしょ?」

という、そんなスタンスだったのです。

(実際、「英語を楽しむ」だったらそれで十分だと思う)

でも、英検1級を本気で目指したいのであれば記事を選り好みしていたらダメだと思い、

講師からもらう、このJapan Newsは、苦手な政治経済の記事も含めて

あえて「強制的に」必ずすべてを読むと決めて始めました。

すると、またここで気づくのですが(笑)

自分が苦手だと思っていた、こういう堅いニュースにこそ、

英検1級の語彙は多く出てくるということ。

そして、これはJapan Newsだからこそだと思いますが、日本の新聞同様に

大きなニュースについては、大きく紙面を割いて書かれているので

同じ記事の中で同じ単語が何度も出てくることに。結果的にそれだけでかなり記憶の定着の助けになります。

たとえば、北朝鮮の軍事パレードの記事

Japan Times(alpha)では、たったこれだけの要約記事です。

学習者向けの週刊新聞なので、時事ニュースはこんなふうに短く要約されていて

もっと読みやすい記事(文化だったりエンタメだったり)に紙面を割いてる印象です。

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これがJapan Newsになると、当然”普通の新聞”なので同じ記事でもこのボリューム。

分からない語彙はたくさんあるし、日本語でも理解が難しいであろう箇所が多々あるけれど

その分、何度も同じ単語が出てくるのはもちろん、読む量も触れる単語の数も段違い。

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記事の最初に書いたように、自分に明確な「目的」がなかったら

こんな記事を読む気は起こらなかったと思います。

でも、今は「読まなきゃ語彙が増えない」という気持ちがあるので

半ば強制的にでも読むようにしています。

ニュース自体が理解できないもの

(↑背景を知らないので、日本語で聞いてもよくわからないであろうニュース)

もときどきありますが、そういうニュースについては

「ニュースは棒読みでいいから、知らない単語だけでもチェック」という感じにして

文章の意味だけでも掴むようにします。

そして、新聞で出会った知らない語彙はその都度調べてノートに書いています。

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ノートに書いているのは、「書いたものを全部覚えよう!」という気持ちからではないので

書き方もメモ的な感じでキレイではありませんが(汗)

単純に「その単語に触れている時間を増やす」ことが目的なのと、

新聞って、定番の単語とかはいろんなところで定期的に使われたりするので

「あれ?この単語昨日も調べたな?」と

見覚えのある単語も結構多く、それをサっとチェックできるようにする目的です。

いずれ、こうしてノートに書く単語の数が減っていくといいなと思ってます。

(それが語彙が増えてきた証拠ってことになるから)

そしてもうひとつ・・・・。

これは新聞を読み始めてから、本格的に英検1級の試験内容について

調べて初めて気が付いたことですが

1次試験のエッセイにしろ、2次試験の面接にしろ、

今の世界や日本の社会で問題になっていることが題材になってくるので

それについて、何か書いたりスピーチするとなったとき、

そこに必要なのは英語力だけではなく、普段から世界や日本で起こっている出来事や問題に

関心を持つこと、知識として知っていること、触れておくことが

そして、できればそれは英語で得る情報であること・・・・が、

ものすごく大事だと感じました。

で、そういう気づきの後にさらに気が付いたのは

わたしの講師が毎週新聞をくれると言ってくれたのには

そういう思惑もあったのでは?と。

新聞をくれることになったきっかけは、通訳案内士試験の筆記試験「一般常識」の試験で

わたしが失敗したことに対して、

「僕は普段から新聞で情報を得るようにしているよ」と彼が言い、

そこで思いついたように「もしよかったら・・・」と提案してくれたことでした。

彼はネイティブでありながら、

自分は英語教師だから生徒に英検対策を教えるためには、まず自分が英検を持っていないと

と言う理由でわざわざ英検1級を取った人なので

(つまり自ら英検を経験しているからよく知っている)

そのイメージで「新聞を読んでいたほうが試験には有利だよ」

と言いたかったのでは?ということです。

(※実際のところ、英字新聞が通訳案内士試験の一般常識試験に役立つことはなさそうなのですが

講師は通訳案内士試験に詳しくないため、

英検と同じような捉え方をしていて、こういうアドバイスをくれたのだろうと思う)

長々と英字新聞について語りましたが

こんな感じで、かれこれここ3週間ほど・・・

英会話スクールの講師からもらうJapan Newsを毎日コツコツと読み続けています。

前記事でも比較したように、

Japan Newsは文章量が圧倒的に多いし、

学習者向けではないから難易度としては高いはずなのに、

なぜだかだんだん読むのが楽しくなってきています。

自分でもとても不思議ですが

「あ~読まなきゃ(ため息)」という感情ではなくて

「早く読みたい。時間作ろう!」という前向きな気持ち。

もちろん、相変わらず知らない語彙はたくさんあります。

とはいえ、わずか3週間でも

新聞とキクタンの単語をリンクさせることができているし、

新聞だけで覚える単語も、日に日に増えてきているので

自分なりの進歩を感じられることが、楽しみにつながっているのかもしれません。

ちなみに、購読を再開したJapan Timesはまだ手を付けていません(汗)

Japan Newsを読むほうが(難しいのに)楽しくて・・・。

うーん、Japan Timesの購読、早まったかなあ・・・。

(3か月で契約してしまった・・・)

放置するわけにはいかないので、ちょっとこの後がんばって読みます!