目指すべきはホンモノの英語力。

昨日は英検だったので、ツイッターもずいぶんと賑わっていて、

(わたしは英語学習垢は作っていないので眺めているだけですが)

さまざまなチャレンジャー達のいろんな声を見ることができて、とても楽しかったです。

 

ツイッターって、英語猛者にあふれているのでその熱量に圧倒されたり、

自分は全然ダメだなあーと凹んだりすることもあれば

もちろん頑張るぞ、と刺激をもらえるといういい面もあります。

で、いろんな感情を味わうことができるのと同時に

英検や英語学習に対する取り組み方にも、人それぞれいろんな形があって

「なるほど」と参考になる取り組み方もあれば、ん???と、疑問に思うことも。

 

今日、英検1級関連のツイートをたくさん眺めていて、ちょっと違和感を感じる

ツイートを見かけたので、ブログに自分の意見を書きたくなってしまいました。

 

それは英検1級の長文問題は「コスパが悪い」というようなこと。

おそらくそれは、語彙問題と長文問題とは素点の価値が同じであるにもかかわらず

長文問題は解くのに時間ばかりかかって「効率が悪い」から

語彙問題とライティングに比重を置いて、長文は捨てる戦略・・・という意図で

書かれているツイートだったのですが

 

それにすごーく違和感を感じたわたし。

 

確かに、英検1級のリーディングは語彙問題25問もあるので、語彙で得点しないと

合格は難しい試験だとは思うけれど

だからといってライティングに時間を割くために長文を捨てていい・・・というのは

違う気がする。

 

本番試験で、慎重に行き過ぎて結果的に時間が足らなくなってしまい、

やむなく塗り絵・・・は、実際あることなので仕方ないと思うけれど

最初からそれを「戦略」としないと一次試験を突破できないとしたら、

それは「英検1級の長文が読めない」ってことを意味しているわけで・・・

それは1級レベルに達していないってことじゃないのかなあ?と思ってしまいました。

 

長文を捨てたくなる心理は

・読むのにすごく時間がかかるから

・読んでも書いてあることの意味がわからないから

・・・の、大きくどちらかが理由だと思うけれど、それってつまり

 

「読めない」ってこと。

 

そこのところをちゃんと認めて、何が自分に足りていないか?ということに

向き合わないとダメな気がします。

 

英語学習は、ひとそれぞれいろんな考え方があって、いろんなアプローチがあって

どれも間違いじゃないと思うけれど、わたしだったら

「1級長文苦手だし読めないけど長文捨てて、ほかで効率よく点稼いで
とりあえず合格さえすればいい!」

っていう考えは、自分に対して悔しくてたまらないです。

 

わたしは、英検1級の勉強をしていたときに、

・語彙を覚えるのが苦手すぎる

・穴埋め問題が壊滅的に苦手

・リスニングの正答率が上がらない

・ライティング対策どうしたら?

・・・・と、あとからあとから課題が見つかって、壁ばかり感じていたけれど

 

その都度、どうしてこんなにできないんだろう?なぜ解けないんだろう?

どうやったらこれを克服できるんだろう?ということを一生懸命考えて、

試行錯誤でトレーニングしていました。

苦手から逃げたり避けたり・・・を正面突破で克服することしか頭になかったです。

だって、出来ないってことがシンプルに悔しかったから。

 

長文が苦手で苦手でたまらなかったとき、

たぶんブログの中でもぼやいたことがある気がするけれど

「日本語でもわからないことが英語でわかるわけない」という愚痴。

 

これもね、今ならその愚痴自体がそもそも筋違いだとわかります。

だって、どんなにアカデミック文章が書かれていたとしても、

求められているのは英文の読解力であって、「知識」じゃないから。

問題文の中に書かれていることを読み取る試験であって、

書かれていない専門知識を問われているわけじゃない。

だから、問題文がすべて日本語で書かれてたらきっと誰でも解けるんですよね。

だって答えは文中に必ず書かれているのだから。

その証拠に、専門知識のないネイティブだってそれらのアカデミックな長文読解を

全問正解するわけですから。

(※うちの英会話スクールの講師たちは全員1級の過去問解いている)

 

わたしもまだまだ努力が必要なレベルだけれど、

それでも全く歯が立たなかったころに比べたらずいぶんサクサクと読めるようになったと思います。

そして、「読める」「わかる」を実感できるようになると

長文を読むことを楽しめるようになっていきました。小難しいと感じていた1級長文も

「何が書いてあるのか読み取りたい」とワクワクできるように。

 

そして思うのです。「楽しい」と思えるようになるところまで持っていくことが

合格することよりも大事なことで、逆にそうやって楽しめるレベルに達した時、

合格ラインがむしろ向こうから近づいてきてくれるんじゃないかなあ?と。

 

苦手をスキップして、形だけ合格ラインに滑り込む「戦略」を立てることより、

そっちのほうがずっと大事だと・・・

1級に合格してから一層強く実感するようになりました。

 

どこに満足感と達成感を求めるか?は、人それぞれですが

自分は非効率に見えても全然かまわないので、ひとつひとつ苦手をつぶして

英語力をこれからもコツコツ積み上げていきたいと思います。